旧車は車両保険に入らない?それとも入れない?

自動車保険は専門的な知識を持っていなければ少し複雑でわかりにくいという特徴もあり、理解しようと色々聞いたとしても面倒になってしまうかもしれません。
しかし運転中に万一のことがあった時のために多くの人が加入していますが、自分に対してだけでなく、相手に対する補償、さらに自分の車の修理などに対する補償など内容は様々です
しかしここで気になるのは、製造して年数の経過している旧車でも、例えば車両保険に入れるかということです。

まずはおさらい!自動車保険の補償内容

自動車の保険は大きく「自賠責保険」、そして「任意保険」に分けることができます。
自賠責保険は自分が加害者側になってしまった時、被害者となった相手に対して最低限の対人補償を行う保険です。
加入が義務付けられていますので契約をしなければ車検を取得できないことから、どの車でも必ず加入している保険です。
しかし自賠責保険の補償は対人補償が最低限で、対物は補償されませんので十分な補償とは言えません。

任意保険の補償内容は?

自賠責保険だけでは不足を感じる場合に任意保険を検討することになります。
任意保険には自賠責保険でカバーしきれなかった部分を補償する「対人保険」、相手の車や壁、電柱など他人のものを壊してしまった時に補償する「対物保険」、そして自分の車に搭乗中の人の補償である「搭乗者傷害保険」や、自分の車の修理代を補償する「車両保険」などがあります。

車両保険の保険料の基準となるものは?

任意保険に加入した場合、車両保険に加入するかどうかで保険料に大きく差が出てきます。
保険会社が車両保険を引き受ける際に基準としているのは「自動車保険車両標準価格表
で、各保険会社が自動車の価値に併せて保険料を設定している価格表です。
車の種類、型式、年式、グレードなどに対応した車両価格、そして事故の起こしやすさをあらわす係数である「料率」も記載されています。
この料率は、若い世代が好む車やスポーツカーなどは高めに、そしてファミリーカーなど落ちついた世代向けの車は低めに設定されています。
旧車は自動車保険車両標準価格表に掲載がない?
自動車保険車両標準価格表には7~10年くらい前の年式のものは掲載されていますが、それより前の車になると車両価格の記載がありません。
そのためその都度相談することが必要となり、しっかり相談して車両価格について保険会社と契約者が合意できれば車両保険の契約ができるということになります。
相談ができないインターネット申し込みだと、車両価格を決めることができない旧車は申し込みができなくなりますので注意しましょう。

旧車はクラシックカー専門の保険がベスト?

ただし車両価格を決める相談をする時に注意したいのは、あくまでも市場で一般的な取引価格での合意が必要ということです。その車をいくらで購入したのか、維持費用がいくらかかっているか、愛着度などはまったく考慮されません。
また、一般的な自動車保険の車両保険に加入できたとしても、十分な補償といえなければ不足が生じる可能性があります。
クラシックカー専門の保険であれば、車の市場価格、コンディション、保管状況などまで考慮してくれるなど、旧車を大切にする人向けの補償内容になっています。適切な車両保険金額で契約するためにも検討してみてはいかがでしょう。