入居者の安全・安心を~福祉施設の防犯対策ポイントとは?

安全な場所であるはずの福祉施設。しかし、相模原市の障害者福祉施設の事件で防犯に対する必要性がますます高まっています。利用者の命の安全や安心を守るための効果的な福祉施設の防犯対策のポイントをお伝えします。

非常口の鍵は内側からしか開けられないようにしておく

非常口の鍵が外側から簡単に開けられるようでは、福祉施設に入居している人の安全は確保されません。非常口の鍵が外から簡単に開けられないように職員にとっては不便になるものの、ドアを防犯仕様にするなどする必要があります。補助錠などの対策をしていきましょう。

防犯カメラの設置をする

来訪者を装って侵入してくる犯人もいます。防犯カメラを入口や玄関に設置しておくことが必要です。防犯カメラは侵入犯への威嚇目的でもあるので、ダミーでもいいようです。しかし、侵入犯の経験がある場合、その場所には本格的な防犯カメラの設置をおすすめします。

夜はセンサーライトやセンサー音対策を

防犯カメラによっては、夜になれば侵入犯が見過ごすことがあり侵入される可能性があります。侵入犯はみんなが寝静まった頃の侵入を予定しているからです。夜の威嚇のためにはセンサーライトで威嚇、センサー音で職員に知らせるなど工夫する必要があります。

窓破りの被害にあわないために

窓は侵入犯が侵入しやすい場所です。普段の戸締りの他に、窓を割って鍵を開けるなどすることができないようにすることが必要です。そのためには、窓にウィンドゥフィルムなどの防犯用シートを貼ることで割られる危険を防止することができます。
他には、補助錠をつける、雨戸、サッシ、格子戸をつけるなどをしていく必要があります。

出入り口を1つにする

出入り口がいくつかある場合、職員の目が届かないところも出て来ます。いつのまにか侵入されてしまい、被害にあうこともあります。特に夜間などは、出入口を1つにし、来客だと分かるようなストラップやバッチなどもつけてもらうようにしておきましょう。

もしもの時の通報体制の強化をする

もしも侵入犯がいた場合や、入居者の家族からの通報に対して、すぐに対応できる通報体制づくりも重要ではないでしょうか。
警察に通報している時に逃げられたとしても、それで終わりとせずに、通報してきた家族に詳しい事情をきくなどし、職員への通知をしておくことで再犯防止となります。

利用者に不安を与えない~近隣の協力が必要

福祉施設を利用している人々に対し、不審者侵入があった時、職員が露骨に利用者やその家族に状況を伝えるなどし、利用者やその家族が福祉施設を利用することを怖がるなどということがないようにする必要があります。
子供の福祉施設の場合なら、帰宅するまでの間も防犯対策をしなければいけません。子供110番の通報手段、防犯タクシーなどの利用方法を教えてあげることが必要です。
また、通学路などの場合は、被害にあいそうになった子供や福祉施設の利用者、その家族などが駆け込んできても不審がらないように、ご近所の防犯体制づくりも必要ではないでしょうか。

侵入被害にあった利用者への心のケア

1番怖いのは職員の方々です。しかし、利用者の安全を確保するため毅然としていなければいけないようです。
防犯対策をしていたにもかかわらず侵入犯による被害に遭遇した方、近くにいた方に対して職員誰もがケアできるよう研修や会議で対策することが必要ではないでしょうか。