防犯カメラの撮影範囲の決め方

防犯カメラは、目的にあわせて撮影範囲が決まります。セキュリティ面と、機材の特徴や性能を考えて配置を決めますから、防犯知識とカメラの知識、設置技術を持った業者に依頼するのが安心です。防犯カメラの撮影範囲の決め方についてお話しましょう。

■店舗・事務所での事例と撮影範囲

・万引きの実態をとらえたい
お店での防犯対策として切実なのが万引き対策です。単価が高額な商品を置いている、何度も被害にあっているスポットと、出入り口を撮影範囲に含めます。店舗の広さによっては、全体を撮影する機種と、ピンポイントに人相を撮影する機種が必要かもしれません。

・レジへの窃盗を防ぎたい
窃盗被害にあうとしたら襲われるのはレジですし、アルバイトの不正をチェックするためにもレジ近くを鮮明に撮影できる設置がおすすめです。店内用のカメラがある場合には、ピンポイントにレジを狙う範囲の設定でも良いでしょう。

・バックヤードの事故を防ぎたい
防犯カメラの店舗への設置では、店舗入口やレジ、店舗内にと考える場合がありますが、異物混入を防ぐ、物品管理での事故防止など、バックヤードの様子を知るための設置が必要なこともあります。スタッフの全体的な動きを知りたいのか、特定の作業を見守りしたいのかによって撮影範囲が変わってきます。

■一般住宅の場合

・建物への侵入者をとらえたい
単純にポーチにセンサーライトと玄関を撮影するカメラを設置したのでは、玄関脇の窓や駐車スペースが死角になってしまうことも…。住宅に塀がある場合には、通りからも見えなくなってしまいますから、外周全体が撮影できたほうが安心です。侵入者は、玄関より窓から忍び込む件数が多いのです。

・不審者の人相をとらえたい
住宅横の駐車スペースに停めている車への被害に備えたいなど、対象がピンポイントの場合には、車周辺や侵入経路にクローズアップした画像が撮影できるカメラの設置をします。状況に応じて、引いた画像と組み合わせられるようにすると、犯行があった場合、動作のつながりがわかりやすくなります。

■撮影範囲と機材の選び方

目的によって、全体を見渡すように撮影したい場合と、顔の判別や、手元などがピンポイントにわかるように撮影したい場合があります。
リアルタイムに観察できるときは、望遠や首振りなどの機能で対応できますが、セットした条件で画像記録を残している場合には、ロングショットとクロースショットを組み合わせて、ベストな撮影範囲を決めていきます。