カメラで様子を観察、記録できる設備は、防犯効果が期待できます。そこで、監視カメラのことを防犯カメラと言い換えることも多いですね。こうしたカメラを設置することのメリットと、注意点をまとめてみましょう。
■監視カメラと防犯カメラの違い
・監視カメラ
⇒防犯、防災、計測、記録のため、観察したり、録画したりするカメラのこと
・防犯カメラ
⇒監視カメラの中で、防犯効果を期待して設置しているカメラのこと。
言葉の意味を見てみると、監視カメラの中の種類として防犯カメラがあるといったところです。
ただ、一般的な会話の中では、『監視』には、プライバシーの保護に対してネガティブなイメージがあり、『防犯』といった方が、利用者に役立つソフトな印象になることから、『防犯カメラ』と呼ぶ場面が多いでしょう。
■監視カメラのメリット
では、カメラを使って状況を観察、記録する『監視カメラ』のメリットは…
① その場にいなくても状況把握ができる
② 計測、記録など、肉眼ではできない機能が利用できる
③ 管理されている場所だとアピールできる
こうしたカメラ撮影のメリットが生かされている事例を紹介します。
『防災で活躍』
人が常駐してできない場所の情報を、安全にチェックすることができ、日常の安全確保はもちろん、災害時の状況判断での活躍が期待できます。
土砂崩れや津波など、災害危険箇所に設置していれば、リスクが高まったときに、すぐ、避難指示が出せます。
また、録画記録から、災害発生のメカニズムを研究することができます。
『防犯で活躍』
空き巣や、車上荒らしは、カメラがあると警戒し、犯行を起こしにくくなります。
・不審な行動ですぐに人がやってくるかもしれない。
・画像が録画されていて、証拠となるかも知れない。
一般の住宅にカメラを設置するだけでも、不審者を遠ざける防犯効果が高いといえます。
また、監視カメラは、人の目では判断が難しい計測や解析が得意です。
・顔認証
・ナンバープレートを認識して記録
・歩行の特徴から個人を認識
・心理状態をAIで解析して不審人物をピックアップ
技術の進歩で、目の前の出来事を撮影するだけではない機能が開発されています。
熟練の捜査官の勘に頼っていた業務が、ディフェンダーXなどの心理状態を解析するカメラがアシストしてくれることで、犯罪を未然に防ぐ効果があります。
『データの活用』
カメラによって集めた情報が、インターネット網で集約され、ビッグデータとして活用される時代になっています。
道路情報、マーケティング、群衆の行動解析まで応用範囲が広く、カメラの設置台数はこれからも増えていくでしょう。
近未来的な技術が進んでいる監視カメラの世界ですが、それだけに法整備があいまいになっている部分があり、個人で設置するときには、注意が必要な面があります。
コンサルタントに相談しておくと安心です。