売上げ、コストなど企業経営において必要なものはたくさんあります。その中で安全はすべてにおいて優先されるべき重要事項です。なぜ、売上げにつながらない安全が優先されるのかについてお伝えします。
安全を失った数々の企業
何よりも優先されるべきは安全です。高級料亭の吉兆は、賞味期限、産地偽装で危険な食品を消費者に食べさせようとしました。その結果、従業員の安全を守るはずの会社が倒産してしまいました。
JR福知山脱線事故では、危険な場所だと知りながら放置し、安全な運行を提供しなかった会社の信用と言う安全が失われました。
従業員の安全は会社の安全?
セクハラやパワハラで会社の安全が脅かされることも。セクハラやパワハラを受けた従業員は仕事の効率が低下します。
うつ病などになり、仕事を途中で投げるなどすれば結局は会社に損害をもたらします。さらに離職社員が増えれば会社は信頼や信用がなくなるので結果的に会社の安全を失うことになります。
売上げにつながらない安全~何よりも優先されなければいけない
売上げにつながらない安全なので、会社はコストを重視するあまり軽視する傾向があるようです。しかし、提供する商品やサービスの安全、従業員への安全が損なわれることによる会社への損害は、安全対策のために予防コストをかけるよりも膨大なものになります。
東日本大震災の東京電力の損失は1兆円にもなりました。その大部分は被災者のための補償金だと言われています。原発は原子爆弾と同じ原子力なので、もしも原発が壊れたらどうなるかという事を想定するのは当然のことだったはずです。
年金の場合、100年後を想定して今の年金支給、保険料の徴収が行われています。それなのに震度7や津波の想定をどうしてしなかったのかと思われた方も多かったのではないでしょうか。
想定外のことを想定するには、人件費、時間、実施費用など売上げに関係ないコストが掛かります。しかし、たったこれだけのことをしていれば、あの被害は押さえられたと思うと、会社の安全だけでなく、会社の安全を守ることは人類の安全を最優先することにもつながるのです。
隠ぺい体質は会社の安全を守ることにはつながらない?
隠ぺい体質は、表面的には露呈しないので会社の安全は守られそうです。しかし、隠ぺいしていることのうち、1つがバレることで次々と隠蔽内容はバレるものです。結果的に、隠ぺい体質で会社の安全を守っているつもりが、危険にさらしていることになっているようです。
東電は会社に大きな損失を与えましたが、隠ぺいしていないので信頼回復の兆しをみせています。
商品・従業員・会社の安全は売上げよりも優先
人々の企業活動は結果的に、人々の生活の安全を守ることにつながっています。
企業の安全を守るためには、商品、従業員の安全を売上げよりも優先させることが、結果的に会社の存続を促すので会社の売上と言う安全にもつながる事になりそうです。