デジタル機器の開発、ネットワーク化が進み、私達の生活の安心と安全をまもるのに役立てられています。監視カメラは、撮影や記録にとどまらず、解析やアラートなどシステムそのものが進化していますね。防犯や防災に役立てられている最新システムについて紹介しましょう。
■個人の特定・犯罪者の検知
2017年10月から羽田空港に、顔認証の通過ゲートが帰国手続きに導入されます。
パスポートの集積回路(ICチップ)に記録された画像データが、その場で撮影されたものと一致するかで判断されます。
現行の指紋認証では、あらかじめ登録手続きが必要でしたが、新システムでは登録手続き不要です。
また、「DEFENDER-X」は、ストレスを感じた状態、恐怖を感じた状態、攻撃性が高まった状態を、人工知能の応用で、瞬時に画像解析して色で示すシステム。
危険物を持ち込もうとしている人間の動揺を見抜くことができ、システム根幹の「VibraImage」はロシア発の技術で、ロシア国内での防犯実績を持っています。
日本でも官公庁や警備関係企業での検証実験が進行中です。
キャノン、Panasonicでも人工知能による解析を取り入れた、防犯システムがセキュリティショウー2017で発表されました。
日立では、追尾システムの2018年実用化が進められています。
■防災カメラの活用
ダム水量監視、道路災害(崩落など)監視、活火山監視、津波監視を目的に、カメラが設置されています。
国土交通省設置のライブカメラ映像は、ネット上で公開されていますから、車で移動するときに、天候の変わりやすい峠道の確認にも役立ちます。
河川氾濫や道路冠水をカメラで監視し、短時間での増水、冠水をキャッチしてアラートするシステムも活用されています。
総務省でも、ビッグデータを防災に生かす技術に注目し、活用を後押ししています。
異常や異変の検知を速やかに行ったり、人々の行動を予測したりすることで、災害被害を最小に抑える研究が今後の技術革新の肝になるとしています。
■進化する監視カメラ
かつては、離れた場所からの監視、記録に力を発揮していた監視カメラですが、近年は、人工知能との組み合わせによって、瞬時に解析し、カメラに写り込んだ対象に重ねて情報を伝えることができるようになってきました。
もちろん、一定のレベル以上の事態を検知してアラートすることも可能ですから、東京オリンピックのような大きなイベントでの防犯、厳しい自然環境下での防災対策に無くてはならない存在として活躍していくでしょう。