安全な職場であるために~できる対策ご紹介~介護・飲食業の場合

安全な職場であり続けることは、従業員の安心を確保できます。
その結果、お店に訪れる人や介護施設を利用する人々への配慮も手厚いものになっていきます。
最終的にはお店や施設を利用する人が増加するので経営も順調になります。

安全な職場~基本中の基本

会社の売上を考える場合、職場の安全は確保されている前提で様々な事業や業務改善をしていきます。
しかし、当たり前だと思われている安全は、実は日々の注意によって確保されているにすぎません。
安全を怠った場合、従業員が負傷するだけでなく会社の経営にも悪影響をおよぼすことになりそうです。
例をあげながら対策をお伝えします。

飲食店で揚げ物を扱う場合は要注意

飲食店で揚げ物を扱う場合、点火時には要注意です。
もし、ガスコンロで上手く点火出来なかった場合、チャッカマンで点火することがあります。その際、必ず換気をしながら行う必要があります。あるお店では、チャッカマンでも全然火がつかないフライヤーだったそうです。
従業員がそのうち点火するだろうとチャッカマンをつけたままの状態でいたところ、充満していたガス全体に着火してしまい、点火口から爆発的に火が噴きでてきたため肘から下を大怪我されたそうです。対策としては、換気扇をかならずまわすこと、数回チャレンジしても点火しない場合は、まずは充満しているガスを外へ出すために数分間は何もしないでいることがポイントです。

患者のケアをする場合~車椅子は部屋のどこに置く?

今は在宅介護をする人も増えています。
家族の他に訪問介護サービスを受けることができます。
その際、介護をする人は車いすをどこに置くのがベストなのでしょうか。
・部屋のドアの入り口付近に置いている
・ベッドのすぐ隣に置いている
こんな事故がありました。
右半身が麻痺しているものの、自力で部屋の入口付近の車いすまで歩くことが出来る利用者でした。
ある日、デイサービスのヘルパーさんが来てくれた時に、ベッドから起きて車いすまで歩こうとしたところ、バランスを崩してしまったのでした。
ヘルパーさんは後ろに倒れないよう、とっさに患者さんの後ろへまわろうとします。
しかし、姿勢のバランスが取れていない時に、患者さんが倒れかかってきたために、2人そろってバランスを崩し倒れてしまいます。
ベッドの近くのポータブルトイレの手すりに胸をぶつけてしまい、ヘルパーさんはろっ骨を折ってしまいました。
対策としては、いつ倒れかかってもいいように、患者さんの後ろに回ってから歩き出してもらうことが必要です。
また、患者さんが一人の場合でふらついても、座ることができたり、押すところをつかむことができたりするように、車いすは部屋の入口ではなく、ベッドのすぐ近くに置いておくことです。
車いすにぶつかって怪我をするのではと思いがちですが、バギーのように患者さんが自ら持って歩く器具となる車いすはベッドの近くにあったほうが良い様です。

少しおかしいなと思うこと~未来のヒヤリハットにならないために

職場の安全を守るためには、常日頃からの対策が必要です。対策をするにあたり、実際に事故が起こる前であっても、これは危ないんじゃないだろうか、これはああしたほうがいいなど、少しの危険回避でも実践していく必要がありそうです。
小さな不安がヒヤリハットにつながるからです。
こうした方が良いのではないかを実践しなかったために、こうしておけば良かったのにとならないためにも、すぐに対策をとる様にしておくことがポイントです。