店舗の現金管理と防犯のポイント

店舗では、毎日お金の出入りがあり、現金の扱いに気を使います。額が大きければ大きいほど、レジに入れっぱなしにしない管理のしかたをするなど、防犯意識を高めることが必要になります。今回は、店舗での現金管理と防犯のポイントについてお話しましょう。

■店舗での現金管理のポイント

釣り専用の現金は、どうしても必要ですが、それ以外は、できるだけレジにとどめておくのはやめましょう。
レジは会計のときに狙われやすいですし、こまめに締めを行っておくと、1日の終わりの会計作業で、金額があいやすくなります。
お金の管理がルーズで、端数が合わなくても気にしない経営体質は、釣り銭のごまかしなど、アルバイトに裏切られるリスクが高まります。
釣り銭の受け渡しは、クレームになることも多いですし、お金のやり取りは確実にきっちり合わせる姿勢が大切です。
・営業を終えて会計を締めたら銀行口座に入れる
・釣り銭に出すことがない1万円は、マメに金庫に移す
・1日の中で何度かレジを〆て売上を金庫に移す
もちろん、売上を金庫に移す場合には、設置型の金庫が店の奥に設けられていることが前提です。
金庫ごと持って行かれてしまう手提げ式では、防犯上の効果が低くなってしまいます。

■レジの金額が合わない!

現金管理のトラブルは、数え間違いや、釣り銭の間違いだけでなく、着服が起こる可能性があります。
現金を抜き取りたくなる“スキを与えない”ことが大切です。
・1万円が入るときに、声掛けする
・定期的に金額を確かめる
・レジにいくら入っているか複数の人間で確認する
ここで威力を発揮するのが、防犯カメラです。
その場にいるスタッフで声を掛け合ってと言っても、レジからのお金の出し入れが許可されている人が多いと、どこでミスがあったのか見つけるのも大変です。
また、少ない人数で経営している場合は、チェック機能が働かず、レジ係が自由にできてしまうのが問題です。
お金の出し入れ、レジでの処理をしっかり防犯カメラで記録しておくのが良いでしょう。

■店舗での防犯カメラ設置

防犯カメラは、連続して事実を記録できる特徴があります。
犯罪行為が起こった時には、その証拠となる場面が残っているかもしれませんし、“悪いことはできない”という気持ちにさせるので、未然に犯罪行為を思いとどまらせる効果もあります。
現金の管理トラブルでは、持ち運ぶときに被害に合うケースもありますから、金庫の周辺や出入り口でも注意が必要です。
防犯カメラを効果的に配置することで、現金絡みのトラブルを減らせるでしょう。